留学ビザは卒業後いつまで?就職活動を続けるには

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総論

 日本で大学や専門学校を卒業したものの、卒業後の就職先が決まらなかったら、在留資格はどうなってしまうのでしょうか。

 前提として、既に持っている留学の在留期間であればその在留資格が有効です。その期間が過ぎてなお、就職活動のために在留する場合は、「留学」から、「特定活動」へ変更することになります。この特定活動はいわゆる告示外の特定活動で、あらかじめ告示によって定められたものではありません。

 入管では、卒業後に就職活動を続けることを、「継続就職活動」、この活動をする大学生と専門学校生をそれぞれ、継続就職活動大学生、継続就職活動専門学校生としています。

 この特定活動の在留資格について見てみましょう。

第1 卒業後1年、仕事を探すための在留資格

書類を持って面接を待つ二人

1 在留期間は6月。更新は1回

入管庁は、この扱いを次のように説明しています。

入管庁「大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ」 1

その方の在留状況に問題がなく、就職活動を継続するに当たり卒業した教育機関の推薦があるなどの場合は、就職活動を行うための在留資格(特定活動、在留期間は6月)への変更が認められ、更に1回の在留期間の更新が認められるため、大学等を卒業後も就職活動のために1年間本邦に滞在することが可能です。

出典:入管庁「大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ」

6月が2回で、合わせて1年です。1年を過ぎても仕事が決まらない場合は、日本を離れることになります。

2 使えるのは、卒業した学校から推薦をもらえる人

対象になるのは、いま「留学」で在留していて、卒業前から続けている就職活動のために日本にいたい方です。学校の種類で4つに分かれます。

  • 大学(短期大学・大学院を含む)を卒業した方 高等専門学校も同じ扱いです
  • 専修学校の専攻科を卒業した方 学んだ内容が就労の在留資格と関係すると認められる場合
  • 専修学校の専門課程を卒業し、専門士になった方 同じく、学んだ内容との関係が見られます
  • 日本語教育機関を卒業した方 海外の大学または大学院を出ている場合に限られます

別科生、聴講生、科目等履修生、研究生は入りません。どの場合も、卒業した学校の推薦状が要ります。学校が推薦できないと言えば、この在留資格には変えられません。

※ 大学院を修了した方で、研究に専念していて在学中に就職活動を十分にできなかった場合は、最寄りの地方出入国在留管理官署に相談するよう案内されています。

3 転職のためには使えない

この在留資格は、「留学」からの変更に限られます。すでに働いていた方が会社を辞めて次を探す場合は、対象になりません。卒業から何年も経っていれば、学校の推薦状も出ません。

働いていた方が退職した場合は、いまの就労の在留資格のまま、在留期限まで日本にいられます。ただし14日以内に届出が必要で、その在留資格の仕事を3か月以上していないと、在留資格を取り消される対象に入ります(入管法22条の4第1項6号)。手続きは転職が決まったら、何をする?ー転職後の手続きをご覧下さい。

第2 申請でそろえるもの

手続きは在留資格変更許可申請です。出すものは4種類あります(入管庁「本邦の大学等を卒業した留学生が就職活動を行う場合」)。

1 学校の推薦状

入管庁のページに様式があります。卒業した大学、専修学校、日本語教育機関が書きます。まず学校の窓口に相談してください。推薦状が出るまでに時間がかかることがあるので、卒業の何か月も前から動くことになります。

2 卒業を証明する書類

卒業証書の写しか、卒業証明書です。専門課程を出た方は、専門士の称号を証明する書類と成績証明書も出します。

卒業する前でも申請できます。その場合は、推薦状と卒業見込証明書で受け付けてもらえます。卒業証書は、許可が出るときに提出します。

3 就職活動をしていることを示す資料

入管庁の書類一覧には「適宜」とだけ書かれています。決まった様式はありません。卒業前から続けて仕事を探していること、いまも探していることが分かるものを、自分で選んで出すことになります。

何をどこまで出すかは、その方の状況によって変わります。ご不安があれば、ご相談ください。

4 生活費をまかなえることを示す資料

在留中の経費を支払える力があることを示します。自分の預金で足りない場合は、支払う人の資料と、その人が支払うことになった経緯が分かる書類を出します。

第3 できることと、できないこと

カフェでトレイを運ぶ若いスタッフ

1 アルバイトは、許可を取り直す

留学生の資格外活動許可は、教育機関に在籍している間の活動に限られています(入管法施行規則19条5項1号)。卒業して在籍しなくなれば、その許可では働けません。

特定活動に変えたあとも働きたい場合は、資格外活動許可を取り直します。包括許可を受ければ、1週について28時間以内で働けます。数え方は資格外活動許可解説 週28時間の制限とは?をご覧下さい。

2 インターンシップは28時間を超えられる

就職活動の一環として職業体験をするインターンシップは、個別許可の対象です(入管庁「継続就職活動又は内定後就職までの在留を目的とする『特定活動』の在留資格に係る資格外活動許可について」)。受け入れ先の名前と業務内容を決めて、個別に許可を受けます。

そのため、インターンシップでは週28時間の枠を超えて活動できます。包括許可と個別許可の両方を受けることもできます。

※ 専修学校の専門課程や専攻科を出た方のインターンシップは、専攻した科目と関係が認められる活動に限られます。

3 2年目まで延びるのは、自治体の事業に参加する場合

1年で決まらなかった方のために、もう1年の枠があります。ただし、誰でも使えるわけではありません。

地方公共団体が行う就職支援事業の対象になり、その自治体から対象者であることの証明書をもらうことが条件です。この場合、在留期間6月への変更と、1回の更新が認められます。卒業して2年目も、日本で仕事を探せることになります。

お住まいの自治体がこの事業を行っているかどうかで変わります。1年目のうちに調べておくことになります。

第4 内定が出たら、採用までの特定活動へ

机をはさんで話す面接の場面

就職活動中に内定が出ても、入社は翌年の4月ということがあります。その間も、特定活動で日本にいられます。

入管庁は要件を5つ挙げています(入管庁「大学又は専門学校の在学中又は卒業後に就職先が内定し採用までの滞在をご希望のみなさまへ」)。学校を卒業していること、就労の在留資格への変更が見込まれること、在留状況に問題がないこと。そして次の2つです。

内定者のための「特定活動」の要件から

内定後1年以内であって、かつ、卒業後1年6月以内に採用されること
内定者と一定期間ごとに連絡をとること、内定を取り消した場合は遅滞なく地方出入国在留管理局に連絡することについて内定先の企業が誓約すること

会社の協力が要ります。内定が出たら、この手続きが必要なことを会社に伝えてください。会社側の動きは留学生に内定を出したら、会社は何をする?にまとめています。

この在留資格でも、資格外活動許可を受ければ1週について28時間以内で働けます。内定先でのインターンシップなら、28時間を超える許可を受けることもできます。

在留カードの期限が近いと、気持ちが焦ります。ただ、卒業後の道はひとつではありません。期限が来る前に動けば、選べる道が残ります。ご自身がどれに当たるのか分からないときは、ぜひご相談ください。

あわせて読みたい

※ 本記事は、出入国管理及び難民認定法、同法施行規則及び出入国在留管理庁が公表している情報をもとに、一般的な情報としてまとめたものです。囲みの中は公表されている資料からの引用で、強調は当事務所によるものです。取扱いは改定されることがありますので、実際のお手続きの際は、申請先の入管、または当事務所の事業案内をご確認ください。


やさしい にほんご

これは やさしい 日本語(にほんご) の ページです。上(うえ)の 文章(ぶんしょう)と 同(おな)じ 内容(ないよう)を、かんたんな 言葉(ことば)で 書(か)いて います。

日本で 大学(だいがく)や 専門学校(せんもん がっこう)を 卒業(そつぎょう)したのに、しごとが きまらなかったら、在留資格(ざいりゅう しかく)は どう なるのでしょうか。

まず、いま もって いる「留学(りゅうがく)」の 在留期間(ざいりゅう きかん)の あいだは、その 在留資格の ままで だいじょうぶです。その 期間が すぎても しごとを さがしたい ときは、「留学」から「特定活動(とくてい かつどう)」に かえます。この 特定活動は 告示外(こくじがい)の 特定活動です。さきに 告示(こくじ)で きめられて いる ものでは ありません。

入管(にゅうかん)は、卒業した あとも しごとを さがす ことを「継続就職活動(けいぞく しゅうしょく かつどう)」と よびます。この 活動(かつどう)を する 大学生を 継続就職活動大学生、専門学校生(せんもん がっこう せい)を 継続就職活動専門学校生と よびます。

この 特定活動の 在留資格を 見(み)て いきましょう。

① 卒業の あと 1年、しごとを さがす ための 在留資格

1 在留期間(ざいりゅう きかん)は 6か月。更新(こうしん)は 1回(かい)

入管庁(にゅうかんちょう)は、つぎのように 説明(せつめい)して います。

入管庁「大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ」 1

その方の在留状況に問題がなく、就職活動を継続するに当たり卒業した教育機関の推薦があるなどの場合は、就職活動を行うための在留資格(特定活動、在留期間は6月)への変更が認められ、更に1回の在留期間の更新が認められるため、大学等を卒業後も就職活動のために1年間本邦に滞在することが可能です。

出典:入管庁「大学等を卒業後就職活動のための滞在をご希望のみなさまへ」

6か月が 2回で、ぜんぶで 1年です。1年 すぎても しごとが きまらない ときは、日本を 出(で)る ことに なります。

2 つかえるのは、卒業した 学校から 推薦を もらえる 人

つかえるのは、いま「留学」で 日本に いて、卒業する 前から つづけて しごとを さがして いる 人です。学校の しゅるいで 4つに わかれます。

  • 大学(短期大学(たんきだいがく)・大学院(だいがくいん)も 入ります)を 卒業した 人 高等専門学校(こうとう せんもん がっこう)も 同じです
  • 専修学校(せんしゅう がっこう)の 専攻科(せんこうか)を 卒業した 人 べんきょうした 内容が、しごとの 在留資格と かんけいが あると みとめられる ばあい
  • 専修学校の 専門課程(せんもん かてい)を 卒業して、専門士(せんもんし)に なった 人 同じく、べんきょうした 内容との かんけいを 見られます
  • 日本語学校(にほんご がっこう)を 卒業した 人 海外(かいがい)の 大学か 大学院を 出て いる ばあい だけです

別科生(べっかせい)、聴講生(ちょうこうせい)、科目等履修生(かもくとう りしゅうせい)、研究生(けんきゅうせい)は 入りません。どの ばあいも、卒業した 学校の 推薦状(すいせんじょう)が いります。学校が 推薦できないと 言(い)ったら、この 在留資格には かえられません。

※ 大学院を 出た 人で、研究(けんきゅう)が いそがしくて 学校に いる あいだに しごとを さがせなかった ばあいは、近(ちか)くの 入管(にゅうかん)に そうだんして ください、と 案内(あんない)されて います。

3 転職(てんしょく)の ためには つかえない

この 在留資格は、「留学」から かえる ときだけです。もう はたらいて いた 人が 会社(かいしゃ)を やめて、つぎの しごとを さがす ときは つかえません。卒業してから 何年(なんねん)も たって いると、学校の 推薦状も もらえません。

はたらいて いた 人が 会社を やめた ときは、いまの しごとの 在留資格の まま、きげんまでは 日本に いられます。でも 14日 いないに とどけでが ひつようです。そして その 在留資格の しごとを 3か月 いじょう して いないと、在留資格を 取(と)り消(け)される ことが あります(入管法22条の4第1項6号)。手つづきは 転職が決まったら、何をする?ー転職後の手続きを ごらん ください。

② 申請の ときに そろえる もの

手つづきは 在留資格変更許可申請(ざいりゅう しかく へんこう きょか しんせい)です。出す ものは 4つ あります(入管庁「本邦の大学等を卒業した留学生が就職活動を行う場合」)。

1 学校の 推薦状

入管庁の ページに 様式(ようしき)が あります。卒業した 大学、専修学校、日本語学校が 書きます。まず 学校の まどぐちに そうだんして ください。推薦状が 出るまでに 時間(じかん)が かかる ことが あるので、卒業の 何か月も 前から うごく ことに なります。

2 卒業を 証明(しょうめい)する 書類(しょるい)

卒業証書(そつぎょう しょうしょ)の コピーか、卒業証明書です。専門課程を 出た 人は、専門士の しょうめいと 成績証明書(せいせき しょうめいしょ)も 出します。

卒業する 前でも 申請できます。その ときは、推薦状と 卒業見込証明書(そつぎょう みこみ しょうめいしょ)で うけつけて もらえます。卒業証書は、許可(きょか)が 出る ときに 出します。

3 しごとを さがして いる ことが わかる 資料(しりょう)

入管庁の 書類の リストには「適宜(てきぎ)」とだけ 書いて あります。きまった 様式は ありません。卒業する 前から つづけて しごとを さがして いる こと、いまも さがして いる ことが わかる ものを、じぶんで えらんで 出します。

何を どこまで 出すかは、人に よって ちがいます。こまった ときは そうだんして ください。

4 せいかつの お金(かね)が ある ことが わかる 資料

日本に いる あいだの お金を はらえる ことを しめします。じぶんの ちょきんで たりない ときは、お金を 出す 人の 資料と、その 人が お金を 出す ことに なった りゆうが わかる 書類を 出します。

③ できる ことと、できない こと

1 アルバイトは、許可を とりなおす

留学生の 資格外活動許可(しかくがい かつどう きょか)は、学校に 在籍(ざいせき)して いる あいだの 活動だけです(入管法施行規則19条5項1号)。卒業して 学校の 学生で なく なったら、その 許可では はたらけません。

特定活動に かえた あとも はたらきたい ときは、資格外活動許可を とりなおします。包括許可(ほうかつ きょか)を もらえば、1週間(しゅうかん)に 28時間(じかん)まで はたらけます。数(かぞ)えかたは 資格外活動許可解説 週28時間の制限とは?を ごらん ください。

2 インターンシップは 28時間を こえられる

しごとを さがす ための インターンシップは、個別許可(こべつ きょか)に なります(入管庁「継続就職活動又は内定後就職までの在留を目的とする『特定活動』の在留資格に係る資格外活動許可について」)。うけいれる 会社の 名前(なまえ)と、する しごとの 内容を きめて、一人ひとりに 許可が 出ます。

だから インターンシップでは、1週間に 28時間より 多く 活動できます。包括許可と 個別許可の りょうほうを もらう ことも できます。

※ 専修学校の 専門課程や 専攻科を 出た 人の インターンシップは、べんきょうした 科目(かもく)と かんけいが ある ものだけです。

3 2年目まで のびるのは、自治体(じちたい)の じぎょうに さんかする ばあい

1年で きまらなかった 人の ために、もう 1年の わくが あります。でも、だれでも つかえる わけでは ありません。

市(し)や 県(けん)などが する 就職支援事業(しゅうしょく しえん じぎょう)の 対象(たいしょう)に なって、その 自治体から 証明書を もらう ことが じょうけんです。この ときは、在留期間 6か月への 変更と、1回の 更新が みとめられます。卒業して 2年目も、日本で しごとを さがせます。

住(す)んで いる 市や 県が この じぎょうを して いるか どうかで かわります。1年目の うちに しらべて おきます。

④ 内定(ないてい)が 出たら、入社(にゅうしゃ)までの 特定活動へ

しごとを さがして いる あいだに 内定が 出ても、入社は つぎの 年の 4月と いう ことが あります。その あいだも、特定活動で 日本に いられます。

入管庁は じょうけんを 5つ あげて います(入管庁「大学又は専門学校の在学中又は卒業後に就職先が内定し採用までの滞在をご希望のみなさまへ」)。学校を 卒業して いる こと、しごとの 在留資格に かえられる 見(み)こみが ある こと、いまの 在留の ようすに 問題(もんだい)が ない こと。そして つぎの 2つです。

内定者のための「特定活動」の要件から

内定後1年以内であって、かつ、卒業後1年6月以内に採用されること
内定者と一定期間ごとに連絡をとること、内定を取り消した場合は遅滞なく地方出入国在留管理局に連絡することについて内定先の企業が誓約すること

会社の きょうりょくが いります。内定が 出たら、この 手つづきが ひつようだと 会社に つたえて ください。会社が する ことは 留学生に内定を出したら、会社は何をする?に まとめて います。

この 在留資格でも、資格外活動許可を もらえば 1週間に 28時間まで はたらけます。内定先での インターンシップなら、28時間を こえる 許可を もらう ことも できます。

在留カード(ざいりゅう かーど)の きげんが 近いと、心配(しんぱい)に なります。でも、卒業した あとの 道(みち)は 1つでは ありません。きげんが 来る 前に うごけば、えらべる 道が のこります。じぶんが どれに あてはまるか わからない ときは、ぜひ そうだんして ください。

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山脇 俊明
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